2021年11月17日水曜日

セーターとセーターの間

 11月上旬に取り組んでいたサマーセーターを編みおえた。一つも間違えずに編み終えるのは大変な苦労だった。

ところが編み終えた翌々日、首に激痛が走った。最初は単なる寝違えだと思っていたが、寝違えの翌日に激痛が走り、発熱した。痛み止めを持っていたのでなんとか凌いだが、3日ほど発熱していた。氷嚢で首を冷やし、寝返りも打てないままひたすら横になっていた。

色々調べたところ、かなり首に疲れが溜まっていた模様。しばらく休まないとダメだということがわかり、二週間ほど休んでいた。そして、ここ2、3日でまたセーターを編み出した。今度はメンズのアランセーター。

セーターを編むのも結構重労働なのだなということがわかった。セータを編むこと自体は、アランセーターが終わったらやめようと思っている。

セーターを編むという大革命は、身体に悲鳴をあげさせたのだった。

2021年10月26日火曜日

女性の薄毛の原因を推測する

2年ほど前、もう縮毛矯正かけられないですよ、と美容院の店長に言われた。産毛部分がほとんど切れてしまっていますよ、とのこと。

確かにその頃は、天空を支えるアトラスのように会社を裏側から人知れず支えていた。ヨガのトレーニングだってしていたし、片道2時間の通勤時間に英語だって簿記だって勉強していた。スーパーマンになろうとしていた。40代というのはまだまだ青春時代真っ只中だったのだ。

会社を辞めて、しばらく休もうと思った。一応、職安に行かなければならないので証明写真を撮ったら、なんと前髪がほとんどなかったし、毛髪の艶もない、それに明らかに薄くなっている。

自慢ではないが、私は髪が多い。高校生の頃は友人にそれをネタにされていて、悔しくてショートカットにしていた。それでも爆発せんが如くのボリュームだった。

大学に入ってからはずっと縮毛矯正をかけて、もう20年以上縮毛矯正続きだった。そこにNGが入ったのだ。

「養毛剤をつけるんですな。」と店長に言われ、ショックだった。早速、美髪に良いというミドル向けの石鹸タイプのシャンプーとリンス、それとペアになっている養毛剤を購入。

しかし、なかなか元に戻らず。トレーニングとして始めた屋外サイクリングのために髪が痛んだのかなとも思ったが、シャンプーをAmazonで人気のサロン仕様のものに変えてみた。

最初に店長から言われて2年、先日また縮毛矯正をかけてくれと美容院を訪れると「髪が元に戻りましたな。」とのこと。「おそらくここの美容院と同じシャンプーとリンスを使っているんですよ。」というと、「髪に必要な栄養分というのは意外に少ないんですよ。」とのこと。海藻のシャンプーとお米のプロテインのリンスが良いとのこと。

さらに、ここのところ在宅勤務となり、しっかり7時間寝ている。寝ていなかったのも薄毛となってしまったことの原因の一つかも知れない。食事も忙しくてそれほど気を配っていなかったし。

シャンプー、リンス、&睡眠が薄毛解消の鍵かも知れない。今はまた多くなった髪を若干持て余している。睡眠は日々をリセットするには有効な革命だし、毛髪には必然の習慣かも知れない。

 

2021年10月23日土曜日

化学繊維はダメだったけれど 繊維革命

 子供の頃から化学繊維は苦手。つまり痒くなってしまう。チクチクするし、結局ナイロンてナイロンたわししか使えないじゃん。というわけで、ずっと化学繊維を敬遠していた。その一方で、ウールもラノリンが辛くて痒い。羊毛の毛布は身体中痒くって布団の上からも掛けられない。

そんな中、去年であったのがヒートテックの毛布。そもそもヒートテックは熱くなり過ぎて、下着には着られなかったが、毛布はOK。暖かいし、肌触りもいい。こんなもの発明した人は誰だ?ユニクロねー、というわけでヒートテック毛布を愛用している。

10月に入ってガクンと寒くなったので、ヒートテック毛布が出番だ。実は2013年にオレゴンに行ったときにペンデルトンの毛布を買ったのだが、どうも羊毛は怖い。それは家族が愛用している。

ヒートテック毛布はもちろん丸洗しても傷まない。羊毛みたいにラノリンが薄くなって痛むこともない。安い。とまぁ買わない理由がないほど使い勝手がいい。虫もつかないしね。

天然繊維も悪くはないが、やはり最近の化学というのは本当に懲りずに何かを開発し続ける。そもそもナイロンはパラシュートの材料として開発されたものなので、本当に人の肌触りというものを考えた繊維には敵わないだろうと思う。

最近の化学にバンザイ。そして、ずっと使い続けられるだけの耐久性があるかどうかは実験中。

居場所はヨガマットの上

 スポーツを始めるときにはとにかく続けることを考える、となるとサンクコストを使うといいと会社の同僚から教えてもらった。投資すればそれを取り戻そうとスポーツ習慣ができるというわけだ。

しかし吝嗇家の私はヨガを始めるときに、初めは続くだろうかという思いがあり、天然ゴムの薄いマットを買った。結局それがボロボロになるまで使い、3度目に洗った時に使い物にならなくなるまで使った。

その次に買ったのが、ここまで続けるのなら投資しちゃうか、というわけで、Manduka Proマットというのを買った。2万円程度するもので、ドイツ製。他のマットより大きく、重い。

しかしこのマットを購入したところ、上手くなったとのこと。確かに安定感があり、ポーズを取りやすい。やたらとヨガインストラクターに褒められた。(別にヨガスタジオで購入した訳ではなかったけれども。)

自宅用とスタジオ用で2枚ほど持っているが、もうスタジオには行かなくなったので部屋に2枚引いてヨガラグをかけてある。

家族が気が向いたときには一緒にヨガをやり、そうでないときにはその上で編み物をしたり、瞑想をしたり、ときにはぼーっとしたりとやたらと居心地がいい。

それに2万円もするものが2枚もあるので、またヨガをやろうと思うわけだ。

MandukaのProは買って後悔はないが、一点問題があるとすればその重量ぐらいで、持ち運びが大変。ただし、車で移動するのなら、積みっぱなしにできるので問題ないかもしれない。私は根性で電車で運んでいたが、それだけポーズが取りやすいし、膝を立てたり、ヘッドスタンドしたときにクッションが効いていて身体が痛くならない。

編み物するにも居心地がいい。瞑想ももちろん。ボルスターと組み合わせて居心地がいい。快適な敷物になっている。

フットワークよく、どこでも持ち運ぶならトラベル用のものもあるし、屋外でヨガをやるには若干不向きなきらいもあるが、Manduka Proはおすすめ。アメリカのメーカーなので、ヨガマットにインド、アメリカ、ドイツから革命を起こしたものと言えるのではないだろうか。

2021年10月18日月曜日

「編む」とは  編み物のそもそも論

 8月から取り組んでいるサマーセーターはコットンの糸を使っているが、上質なのでとても編みやすい。DARUMA毛糸のコットンの紺の糸を使って編んでいる。

どんなセーターを編んでいるのかというと、三國万里子さんの作品でほぼ日ストアで売られているもの。「たちあおい」という作品名なので興味のある方はググられたい。

レースっぽいサマーセーターみたいなことが売りなのだけれど、この模様編みはとても編み応えがあって、模様編みこそが編む醍醐味という感じがする。すると、編むってそもそもなんだろう?という疑問が湧いてきた。

感覚としては、糸を組んでいく感じがするなぁ、組紐みたいだなぁ、あ、紐じゃなくて組み毛糸かぁ、と思っていた。一目避けておいて交差にするとか全く組紐なのだ。

じゃぁ編むって一体なんだろうと思った。棒針で糸を置いていく?糸を置くというよりも綾をつける感じだし、やっぱり組むかなぁ。

そんな仮説を元に「編む とは」でググってみたら、やはり竹などを組むということで、糸を組むことなのだとわかった。そう糸を組んでいくことがすなわち編み物だったのだ。

そんな感覚をわかってから、編み物が一層楽しくなった。私の不器用な手先であっても、しっかり組めれば作品は出来上がる。なるほどなぁ、組むかぁ。

今日は感覚と言葉の革命があった。

2021年10月17日日曜日

編み物を読書する ブリオッシュ編み

 緊急事態宣言が明けて二週間が経ち、昨日、デパートに電車で買い物なんかに行ってみた。人人人。元の街に戻っている。

書店の編み物コーナーに行ってみる。綺麗な表紙のブリオッシュ編みという本が売られている。一旦カフェでコーヒーを一杯飲んでから購入することにする。クレジットカードのポイントで全額支払えた。

そして今日、百均の毛糸とそれに合う棒針で、基本的な編み方を習得した。ロジックがわかった。

表目→掛け目・すべり目→表目の繰り返しをまず行う。その次に裏側で、表目だったところを掛け目・すべり目にして、表目の掛け目・すべり目だった目を2本一緒に裏目で編む。すると、一段でいつも完結している表目が、2段にまたがる。

これはイギリスゴムあみとか変わりゴムあみとか言われているが、実際はゴムあみの引き上げあみだということがわかった。

でもって、カラーの違う2本を組み合わせて、ゴムあみを輪に編むことによってちょっと変わったスヌードができるんだなーということがわかった。

それでさらにそれを増し目したり、減らし目したりすることにより、さまざまな模様をつけていくというのがこのブリオッシュ編みだということもわかった。

ロジックがわかってしまうとその編み物への闘志が若干失せるが、実際に編んでみると面白いかもしれない。しかしながら、あとセーターを2枚編んでしまわないと次の作品に手をつけられないので、来年の春くらいだろうか。新しい編み物への革命は来年へと続く。

2021年10月16日土曜日

編み物を覚える

 編み物はそもそも子供の頃から嗜むもの、という70年代生まれの人から聞くのはなんだが、編み物は、大人になってから独学もできちゃう。

覚え方は人によるのだろうと思うけれど、私は図解というか絵で描かれた方がわかりやすい。どうしたら上の段と下の段の辻褄が合うのかとか、どうやったら袖ぐりと肩が合うのかとかそういうことを2次元の感覚でわかれば、それでOK。

だからここで目を飛ばすけれども、ここで復活させるんだな、なるほど的な発想があれば、あとはそれを繰り返していくだけだ。

日本の場合は日本ヴォーグ学園というところが編み方の基本みたいな本を出してくれているので、それで大体覚えられる。

かく言う私も、棒編みは表目と裏目しか知らなかったけれど、セーターの網図や、この棒編みのガイドブックみたいなもので覚えたテクニックは多い。

さらに、大物を編むときのコツは、最初によく網図を見て全体をイメージすること。これはロジカルシンキングにも通じる。

最初はとにかく早く編み上げたくて、できるところからどんどん編んだものの、ああ、あそこの意味はこうだったんだな、いいや先に進んじゃえ、とティーンエージャーの時にはやっていた。

しかしこの自粛手芸ブームで、大人になってからの編み物となったときには、結果はどう言うものになるかまずは完成品の写真をよく観察する。

加えて、編み物のショップに行って、できたものを見てもらい、前身頃と後身頃、袖などの剥ぎ方のコツ、糸の止め方のコツまで教わってきた。

前身頃、後ろ見頃、袖は減らしめを1目内側で行い、それに沿ってはぐとのこと。止め方は2目ゴムあみ止めが良いとのこと。もちろん、網図の掲載されている本をよく見て、そういう網図になっている本を買い求めるのが良いと思う。

つまりは、最後の作業のところで何が面倒か、をよく見てから編み始めることにより、結果がよくなると言うことだ。

俯瞰して、詳細のフレームワークは意外なところで役に立った。大人の編み物革命かもしれない。

2021年10月13日水曜日

元サウスポーの日記 あるいは365日の革命

 色んな人が日記を書くと良いと言っている。しかし、在宅になる以前は自宅の机に座って日記を書く暇もなかった。手帳の端に三行日記を書いて10年ぐらい経った。

2019年から働き方改革で在宅OKとなった。そして憧れの日記を書き始めた。

手書きの日記はほぼ日5年手帳だった。1年間書いたがどうも書くスペースが足りない。それに自分の字が汚くて読みにくい。

翌年2月に見つけたのがパソコンのライフログアプリ。これは写真もすぐクラウドからコピペできるし、何より自分の生活を一人で楽しむ、一人SNSの感覚で楽しめる。

そもそも私はごく小さい頃左利きだったのを矯正されたので字を綺麗に書くことが難しい。だから、タイピングした文字の方が読みやすい。そんなわけでそのライフログアプリに2020年は1年間日記をつけた。

2021年に入ると、このアプリは去年の今日明確に何をやっていたかわかる。それを見るのも楽しい。去年の自分に、「今はこんなことをやっているよ。」と問いかけてみる。

そうすると、365日の積み重ねの革命が、もう50代にもなって面の皮が大概厚くなっているにもかかわらず、私を変えているとわかる。

2021年10月12日火曜日

なんでも書くノート Stalogy

 私はサラリーマンとしては手帳は2冊持ちだ。言い方を変えれば手帳プラスノートを持っている。今回はそのノートの話。

ノートは、以前、無印の無地のノートを好んで使っていた。B5だったのでデスクの引き出しに入れておいたが、今は在宅で持ち歩けない。

そういうわけで版をA5に変えて、Stalogyのノートにオレンジのカバーをつけ、A5のペンフックのついた下敷きを装着し、ペンをさして使っている。

方眼なので、チャートもスイスイかけるし、何しろページがたっぷりなのでなんでも書いてしまう。

最初はバレットジャーナルを気取っていたが、インデックスを書いて整理するまもなくどんどん埋まっていくので、今や単なるメモ帳と化している。

書き込みページの紙がちょっと薄いので、書いたページが多くなるとボリューム感が出てきて、それが私のお気に入りだったりする。いつまでも行儀の良いノートより、使い込むほど表情が出たほうが面白い。プライベートのことでも仕事のことでもなんでも思いついたことは書く。

特に寝る前に頭に残っている仕事のことは書く。そうすると頭がスッキリしてよく眠れる。

スマホとパソコンのスケジューラーに書いておくのもいいけど、なんでもかけるチャートが描けるノートというのは必要。特にStalogyのノートは今年の身の回りの小さな革命としては大きなものだった。

2021年10月11日月曜日

瞑想歴が短くても瞑想でスッキリする方法

 瞑想はヨガを始めて興味を持ち、スピリチャルにならないギリギリのところの瞑想本を2010年ごろから読み漁っていた。たまたまNHKスペシャルで瞑想がいい、という話もあった。

今、ネット動画で瞑想を勧める人もいるが、土台働いている人が瞑想の醍醐味を味わえるほどになるにはかなり時間がかかる。しかしながら、瞑想の醍醐味を簡単に味わえる方法がある。

まずは有酸素運動。15〜40分程度の有酸素運動を行う。それで汗だくになったら一休みしてから瞑想を行う。それが一番瞑想の良さを享受できる手っ取り早い方法だと思う。

そのために私がやったことは、まず瞑想を10分から練習した。2014年から2019年まで、お昼休みの会社の会議室で瞑想した。

ときには会議準備の人がやってきて、途中でやめてしまったり、ときには人の話し声が聞こえていたりとなかなか純粋に瞑想をすることはできなかったが、2年ぐらいして20分の瞑想も苦痛ではなくなった。

この2年というのが短いのか長いのかはわからないけれど、とにかく片道2時間の通勤時間で瞑想の時間を取るのはお昼休みが精一杯だった。

その後、日曜日のアシュタンガヨガのクラスの後、帰宅してから1時間の瞑想。かなりリラックスできる。体が強張っていると瞑想はやりにくい。

また、瞑想はガイドしてもらう方が良い。瞑想での暗黒面もあるらしく、やり方というのがある。

どこかの瞑想道場に行くのもいいかもしれないけれど、スマホアプリでHead Spaceというのがあり、それでは東洋の伝統的な瞑想をマインドフルネスとして英語でガイドしてくれる。

最近はヨガの動画もついた。私は終身利用権を買っているので、それでやっている。

瞑想というのは私に静けさを楽しむという革命をくれた。この革命にはかなり長い鍛錬が必要だった。


2021年10月10日日曜日

ミニマリストへの憧れと現実

 ミニマリストというと何か神秘的な感じがするのは私だけだろうか?ミニマムな持ち物で身軽に暮らす生活には、その行動が何かとヴァリエーションに富んでいるのではないかと想像させる。

ミニマリストたちの出版した本や、プロデュースした部屋などを見るととても美しく、生活感もなく、何かモデルハウスのようにも映る。どんなに狭い部屋だったとしてもだ。

しかしながら、私の現実ではミニマリストは達成されない。それは果てない好奇心からくる書籍の購入や、懲りないエクササイズのために購入されるスポーツ用品のためだ。

シンプルな部屋にヨガマットを1枚だけ敷きっぱなしにしておくとしよう。やることはヨガだけ、となると選択と集中ができているということになる。

ところが、フローリングの床にヨガマットを敷いたままとすると、どんどん髪の毛やらほこりやらがヨガマットについてしまう。必然的にヨガラグを置いたり、ヨガマットクリーナーを買ったりと、余計なモノが増えていく。

じゃぁ、本は紙じゃなくて電子書籍にすればいいじゃん、となるが、電子書籍で読む本はどうしても疲れてしまって続かない。光をずっと見つめ続けているからだ。

そんなわけで、私は本とヨガマットと、室内サイクリング練習機と一緒の部屋で仕事している。ミニマリストになるなら、ヨガとサイクリングをやめて本も読まないとなるが、身体を動かさない、好奇心も満たされない、そんな生活はまっぴらごめんというわけで、ミニマリストはやめている。普通のサラリーマンはミニマリストはできないかもしれない。

ミニマリスト革命はそんなわけで私のところにはやってこないのだ。

2021年10月7日木曜日

百均の毛糸

 百均でも毛糸を売っている。アクリル毛糸だけかと思ったが、結構色々な配色で、普通のケイトメーカーにはない配色のものもあり、面白いなと思った。まずはアクリルタワシを編んでみた。レシピはネットに転がっているワッフル編み。

確かにワッフル風に編める。しかし、百均のかぎ針じゃないと編めないのだ。普通の手芸用の鉤針を使うと、するすると糸が滑ってしまって、全体に生地が伸びてしまい、ワッフルの詰まった感じがでない。

他にも靴下にチャレンジしたがかなり編み地が薄くなり、すぐに切れちゃうだろうなという感じ。

大物を編もうにも、毛糸の在庫がないので取り寄せて欲しいと言ってもない。レシピにあるような大物は編めない。ネットエコバッグを編んでしまうのにも在庫が足りない。

また、化学繊維が入るものになると編み地が綺麗にならない。小さな小物入れを編もうかと思ったが、網目が綺麗にでないとわかってどうしようか悩んでいるものも一つある。

また、ウールの毛糸も百均で売っているが、どうもかぎ針との相性がやはり悪い。編み心地が悪くて、もう一回編みたいと思わない。

やはり普通の毛糸に慣れちゃった人は、百均の毛糸は辛いかもしれない。なんとかして百均の毛糸で何かを編もうと、徐々に革命を進行させているが、どうなることやら。

編み物道具

 編み物の道具は編み針に始まり、縄編み針や、目数リング、段数リング、休み目用の大型の安全ピンみたいなものや、棒編み針の先にほつれどめをするキャップ、ゲージを測る専用のスケール、ピン留めするための毛糸専用のまち針、など書き出すと延々と続く。

じゃあ一つ買うとそれでOKかというと、そういうわけでもなく、作品ごとにそれぞれ必要な道具というのが違ってくる。

例えば、一段が長い場合、4本か5本の編棒がひと組になった物を使って、横に繋ぎ合わせて、長い編み地を作り、その編棒の本数によってキャップの数も多くなる。

また、網図が全て書かれている場合はそのまま編んでいけば良いが、省略されている場合は段数を数えるリングが必要となる。

目数リングもかぎ針の場合はリングに隙間のあるタイプで段を数えなければならないし、と枚挙にいとまがないのだ。そんなこんなで道具は数え切れないほど持っている。

みなさんそうだと思うけれども、棒針の場合はやはり竹で作られたものがいい。プラスチックの編み針で編む場合に、毛糸に化学繊維が少しでも含まれるとどんどん編み地が伸びてしまう。摩擦で棒針に糸が絡んだ方が、ゲージ通りに編めるというものだ。

棒針に毛糸がきゅっと絡みながらも、スルッと糸割れせずに針先を滑っていく感覚というのが編んでいて病みつきになるポイントだ。またあの感覚が欲しい、そう思ってしまう。

縄編み針はプラスチック製がいい。スルッと滑りながらも、互い違いにした糸をうまく編んでいくのに滑らかだ。

縄編針の場合、フック型と凸型の2パターンあるが、私の場合、フック型は、1目交差の際に使用し、凸型は何目かを交差するときに使用する。フック型を使っていると、1目だけ落としておくので、まるで組紐を編んでいる感覚になる。

ちなみに、ネットの動画を見ていると全く道具を使わず縄編みをしてしまう人というのもいるが、私はその域に達していないし、目指してもいない。あくまでも素人の横好きなのだ。

道具自体は私が子供の頃とそれほど変わらないが、2020年代の今は、編み針を収納する布製のケースや、編み出しをサポートするナイロン製の紐など専用のものがたくさん売られていて面白い。

70年代、私が子供の頃、すでに機械あみ機というのがあって、それを教える人というのを職業にしている人たちを見かけたし、編み物雑誌にもそういう機械が紹介されているのだけれど、なぜだか手編みというのは細く長く続いているようだ。書店でも新しく編み物雑誌が発刊されていて、むしろ今は息を吹き返しているようだ。

編み物の文化は機械革命が起きても、結局手で作ることがいいみたいなことになる。人の手の温もりが籠ったような毛糸というのが素敵なのだろうな。